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シリア軍事攻撃 米で議員に説明会

2013年9月2日 9:41

 シリアに対する軍事攻撃について議会の承認を求める方針を決めたアメリカのオバマ政権は1日、上下両院議員に対して軍事攻撃に踏み切る根拠についての説明会を開いた。現地から青山和弘記者が報告。

 1日は日曜日だが、機密情報も説明されるとあって上下両院議員が続々と集まった。出席者によると、説明会には100人余りの議員が参加し、アサド政権が化学兵器を使用したと断定した根拠について、機密情報も含めて政府高官から話があったという。終了後、与党・民主党の議員も「まだまだ分からない部分がある」と話すなど、態度を決めかねている議員が多い上、賛否両論が聞かれた。

 一方、ケリー国務長官は1日、アメリカ・NBCテレビのインタビューに答え、使用された化学兵器はサリンの可能性があるとの新たな調査結果を明らかにした。

 ケリー国務長官「この24時間でとても重要な進展があった。髪の毛と血液のサンプル検査の結果、サリンの反応が出た」

 オバマ大統領に軍事攻撃を認める決議案は、9日から始まる議会で審議されるが、採決の行方は予断を許さない。

 一方、フランスのバルス内相は1日、ラジオ番組で「フランスは単独では行動しない。連合軍が必要だ」と述べ、軍事攻撃について、アメリカに足並みを合わせる意向を示した。これに対し、シリアの反体制派は、アメリカの議会に、軍事攻撃を承認するよう強く求めた。

 こうした中、シリアのアサド大統領は、国営メディアを通じて声明を発表、「シリアはあらゆる外部からの攻撃に対して対処する能力がある」などと対決姿勢を示した。また、メクダド外務次官も、オバマ大統領が「明らかにためらい、うろたえていた」と述べている。