NPT再検討会議 ロシアの反対で最終文書を採択できず
アメリカ・ニューヨークで開かれているNPT(=核拡散防止条約)の再検討会議は26日、核軍縮の方向性などを示す最終文書をロシアの反対で採択できませんでした。
NPT再検討会議のスラウビネン議長は、最終日の26日の全体会合で、ロシアの反対によって最終文書を採択できなかったことを明らかにしました。
約4週間にわたって行われた会議では、ロシアのウクライナ侵攻などをめぐり、各国の対立が表面化し、交渉は最後まで難航しました。
最終文書案では当初、攻撃が相次ぐウクライナのザポリージャ原発について、ロシアが占拠した状態からウクライナの管理下に戻すよう求めていましたが、修正案では、ロシアを名指しせず、「ウクライナ当局による管理の確保が重要だ」との表現にとどめるなど、反発するロシアに配慮する形で合意を目指しました。
しかし、修正案にもロシアが反対し、採択できませんでした。NPTの再検討会議が決裂するのは7年前の前回に続き2回連続です。