ウクライナ東部の空港で２６日に起きた軍と親ロシア派武装集団の戦闘で、死者は少なくとも２００人にのぼることがわかった。暫定政権は武装勢力の排除に向けて、軍事作戦を拡大させる可能性もある。

　東部のドネツクでは２６日、空港を占拠した親ロシア派の武装集団に対して軍が空爆などを行い、激しい戦闘となった。ウクライナの国営通信によると、暫定政権側は２７日、「戦闘での死者は少なくとも２００人だ」と述べた上で、「作戦は、すべてのテロリストが殺害されるか降伏するまで続く」と警告した。

　一方、東部で州庁舎などを占拠している親ロシア派の武装集団に明け渡しの動きはみられず、暫定政権側が作戦を拡大させる可能性がある。

　こうした中、ドネツク州の監視にあたっていたＯＳＣＥ（＝ヨーロッパ安全保障協力機構）の監視団員４人の行方がわからなくなっている。４人はドネツク州とルガンスク州の境界付近で２６日夜を最後に連絡がとれなくなっていて、捜索が行われている。