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イラク 議会招集も混乱続く

2014年7月2日 1:53

 政府軍とイスラム過激派組織との戦闘が続くイラクで1日、今年4月の議会選挙以来、初めて議会が招集された。アメリカなどが求める挙国一致の新政権づくりができるかが焦点となるが、先行きは不透明。

 1日に招集された議会では、新政権発足に向け、イスラム教シーア派、スンニ派、クルド人から首相、議長、大統領が新たに選ばれる予定だったが、多数の議員が出席をボイコットするなど、各勢力の意見はまとまらず、結論は8日以降に先延ばしとなった。

 イスラム過激派組織の勢力拡大を招いたなどとして辞任を求める声が強まるマリキ首相は退陣に応じない構えで、アメリカなどが求めている挙国一致政権づくりのメドは立っていない。

 こうした中、過激派組織「イスラム国」は30日、隣国・シリアのラッカで軍事パレードを行い、戦車やミサイルとみられる武器などを公開した。イラクとシリアにまたがる新国家樹立を宣言したばかりの「イスラム国」だが、その軍事力をアピールし、徹底抗戦の構えを崩していない。