米・オバマ大統領、アバディ氏に支持伝える
混乱が続くイラクで新たな首相候補が指名されたことについて、アメリカのオバマ大統領は日本時間12日朝、緊急会見し、これを支持する考えを示した。
オバマ大統領は新たに首相候補に指名されたイラク連邦議会のアバディ副議長と電話で会談し、支持を伝えた。
オバマ大統領「新政府を発足させるため、アバディ氏らへの支持を確約する。全てのイラク指導者に対し、平和的な方法で協力するよう要請する」
オバマ大統領はアバディ副議長に対し、できるだけ早く挙国一致の新政権を発足させるよう促した。イラクでは、イスラム過激派組織「イスラム国」が勢力を拡大した責任を問い、マリキ首相に退陣を求める声が強まっている。ただ、マリキ首相は辞任する考えがないことを明確にしており、混乱が拡大する恐れもある。
こうした中、アメリカ軍は「イスラム国」部隊への空爆を4日連続で行った。11日は、北部の山岳地帯で孤立するクルド系少数派住民を保護するため、「イスラム国」の装甲車両などを破壊したという。これまでの空爆について、国防総省は北部地域での進撃を止めるのには有効だったと評価した上で、「イスラム国」全体の勢力に影響を与えるものではないとしている。