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米大統領、シリアに空爆拡大の考え示す

2014年9月11日 13:06

 アメリカのオバマ大統領は日本時間11日午前、国民向けに演説し、イスラム過激派組織「イスラム国」の壊滅を目指し、シリアにも空爆を拡大する考えを示した。

 オバマ大統領は「我々の目的は明確だ。最終的にイスラム国を壊滅させる」と述べ、空爆を拡大する方針を表明した。

 「我々を脅かすテロリストたちがどこにいようと、必ず捕らえる。シリアにいるイスラム国への行動もためらわないということだ」-オバマ大統領はこのように述べ、シリアでの空爆に向け、作戦を立てるよう命じたことを明らかにした。また、これまで人道支援などに限って行っていたイラクでの空爆についても制限を外し、「いつでもどこでも行う」と述べた。これまで、シリアへの空爆には慎重だったオバマ大統領が、アメリカ人の人質が殺害され、国民の間でイスラム国への対応を強めるよう求める声が高まったことを受け、苦渋の決断に踏み切った形。

 オバマ大統領は、兵士の犠牲を強いる恐れの高い地上部隊の投入はしないと強調しているが、空爆の効果は限定的だとの見方もあり、泥沼にはまる恐れは否定できない。