×

“電撃訪問”の北朝鮮幹部が韓国閣僚と会談

2014年10月4日 18:17
“電撃訪問”の北朝鮮幹部が韓国閣僚と会談

 北朝鮮の金正恩第1書記の側近である黄炳瑞総政治局長らが韓国で行われている仁川アジア大会の閉幕式に参加するとして、韓国を電撃的に訪問。韓国の閣僚らと会談を行った。冷え込んだ南北関係の改善につながるのか注目される。現地から坂口賢二記者が中継する。

 会談は、仁川市にあるレストランの1階で約2時間にわたって行われた。会談には黄炳瑞総政治局長や崔竜海書記、金養建統一戦線部長らが出席。韓国からは金寛鎮国家安保室長や統一相らが参加し、事実上の閣僚級会談となった。

 金第1書記からのメッセージが伝えられたかなど、会談の詳しい内容は明らかにされていないが、これに先立つ懇談で崔書記は「南のサポートがあり、アジア大会では我々も良い成果を上げられた」と謝意を表明。韓国との関係改善に意欲を示した。

 北朝鮮は先週、核放棄を促した韓国の朴槿恵大統領の演説に強く反発し、南北関係はさらに冷え込んでいた。黄炳瑞氏らの電撃訪問は北朝鮮が対話攻勢をしかけた形で、南北関係で主導権を握りたいとの思惑がありそうだ。