アメリカ・ミズーリ州で２３日、黒人青年がまた白人の警察官に射殺された。住民らが人種差別だとして抗議の声をあげる一方、警察や市当局は正当性を強調し、事態の沈静化に努めている。

　２３日、ミズーリ州バークリーのガソリンスタンドで１８歳の黒人青年が白人の警察官に銃で撃たれ死亡した。警察は、青年が銃口を向けたために発砲したと説明している。これは、警察が公開した防犯カメラの映像。男は警察官に向けて腕を伸ばし、銃を向けているように見える。この後、警察官は、後ずさりしながら男に向け発砲したという。

　現場では、直後から黒人ら２００人以上が集まって警察に抗議し、一部が爆発物を投げ込むなど周辺は騒然となり、４人が逮捕された。警察側は、防犯カメラの映像や青年が所持していた銃の写真を積極的に公開し、正当性をアピールしている。

　また、地元市長も会見を行い、今回の件は、今年８月に同じミズーリ州で起きた黒人青年射殺事件とは状況が異なると繰り返し強調し、沈静化に努めている。ただ、警察官が黒人を死亡させる事件が相次ぎ批判が高まる中、抗議活動がさらに激しくなる可能性もある。