バングラデシュの裁判所は、２期にわたって首相を務めた野党党首ジア氏に逮捕状を出した。

　地元メディアによると、バングラデシュの野党党首・ジア元首相は慈善事業にからむ汚職事件に関わったとして２５日の公判に出廷するよう求められていた。しかし、ジア元首相は出廷を拒否、裁判所が逮捕状を出したという。

　１９９１～１９９６年と２００１～２００６年に首相を務めたジア元首相は、現政権のハシナ首相と激しく対立している。党首を務めるＢＮＰ（＝バングラデシュ民族主義党）は去年１月の総選挙を拒否、先月になって選挙のやり直しを訴えるデモを本格化させ、治安部隊との衝突で死傷者も出ている。

　逮捕状が出された背景には政治の対立があるとみられ、内政の混乱に拍車がかかるおそれもある。