安倍首相演説 中国「歴史直視し反省望む」
安倍首相は22日、インドネシアで開かれているアジア・アフリカ首脳会議で、戦後70年の節目を意識した演説を行った。演説で安倍首相は、先の大戦への反省など歴史認識についても触れたが、多くの時間は割かず、日本が地域の平和と発展のために一層貢献していく考えを強調した。安倍首相の演説について中国外務省は、「日本が侵略の歴史を直視し、反省することを望む」と述べたものの、直接の評価は避けた。
中国外務省の報道官「国際社会は普遍的に日本が侵略の歴史を直視・反省し、アジア隣国との和解を進め、国際社会の信頼を得ることを期待する」
中国外務省の報道官は、「日本が国際社会の正義の声に応えるよう望む」と述べ、適切な対応を促した。演説内容を直接、評価することは避けていて、一定の配慮をみせた形。
一方、韓国外務省の当局者は、「小泉元首相が10年前のアジア・アフリカ会議の演説で使った『植民地支配と侵略に対する謝罪と反省』という核心的な表現が抜けている」と指摘し、深い遺憾の意を表明した。その上で、安倍首相が来週行うアメリカ議会での演説や、夏の戦後70年談話で、「歴代内閣の歴史認識を明確にすることを期待する」とけん制した。