ネパール大地震 山間部で支援の遅れ深刻化
ネパールの大地震による死者は、ネパール国内だけでも7200人を超えた。国際的な支援の動きが広がる中、被害の大きかった山間部では救援物資が届かないなどの支援の遅れが深刻化している。カトマンズから車で約3時間のシンドゥパルチョークから、松永新己記者がリポートする。
人口約30万人のこの地域では、3日現在、地震によりネパール国内で最も多い2829人の死亡が確認されている。山あいに小さな村が点在しているが、土砂崩れなどで道路が寸断され、捜索や医療支援などの活動が難航している。
シンドゥパルチョークにある学校では、日本の緊急援助隊医療チームが診療所を開設し、医療活動を行っている。この診療所を訪れた患者はこれまでに約200人。骨折などをしているにもかかわらず、地震発生後一度も治療を受けていなかった患者も多いという。
国際緊急援助隊医療チーム・大友康裕副団長「まだまだ医療の配置が不十分。手のついてない地域がたくさんあり、小さなチームが入って患者を見つけている」
救援物資もこの地域にはほとんど届いていないという。
被災者「(支援も)何もしてくれない。(政府は)私たちに関心がない」「このままでは死んでしまいます」
地震発生から約1週間、被災者にとって厳しい状況が続いている。