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米の情報収集活動、一時中断 法期限切れで

2015年6月1日 13:33

 アメリカで、テロ対策として行われてきた情報機関による市民の通話記録の収集活動が一時中断する。法律の期限が31日に切れたためで、テロの危険が高まるとの指摘もでている。

 アメリカでは、2001年の同時多発テロ後に定められた法律に基づき、NSA(=国家安全保障局)などが市民の通話記録などを手広く集めていたが、プライバシーの観点から批判が高まった。議会下院は5月31日に法律の期限が切れるのを前に、プライバシーに配慮した新たな法案を可決したが、上院では、政府による市民生活への介入に反対する議員が審議を止めていた。

 オバマ大統領は、テロの危険が高まるとして議会指導部に速やかな対応を求めたが、期限内の法案採決には至らず、通話記録の収集は当面中止されることになった。上院での法案採決は早ければ2日に行われる見通し。