中国客船転覆 引き揚げ作業始まる
中国の湖北省を流れる長江で客船が転覆した事故で、5日朝から転覆した船体をひっくり返して正常な態勢に戻す作業が開始された。湖南省の事故現場場近くから高井望記者が中継。
国営の中国中央テレビによると、日本時間5日午前8時過ぎから転覆している船体をひっくり返して正常な態勢に戻す作業が始められている。開始から30分ほどで、船体が真横に傾いた状態まで動いた。さらに正常な態勢に動かすにはワイヤの調整に時間がかかるという。
事故から丸3日が過ぎた4日夜、中国当局は客船の引き揚げに向けた作業を開始すると発表した。このタイミングでの引き揚げについて当局は、「捜索で生命の兆候はなく、総合的に生存者がいる可能性はないと判断した」と説明している。
事故では82人が死亡、14人が救助されているが、今も350人以上が行方不明で、この後、船が正常な態勢になれば、船内に残されている乗客らの確認が行われるという。