来年行われるアメリカの大統領選挙で、共和党の有力候補と目されるブッシュ前大統領の弟のジェブ・ブッシュ氏が１５日、立候補を表明した。

　ブッシュ氏はメキシコ出身の妻を持ち、移民政策に厳しい共和党の中でも寛容な姿勢を見せるなど穏健派として知られている。共和党の候補者指名争いでは有力視されてきたが、同じ一族から３人目の大統領が出ることへの抵抗感も根強く、支持が伸び悩んでいる。

　また、与党・民主党の強力なライバルであるヒラリー・クリントン前国務長官とは、「クリントン家」「ブッシュ家」という名門同士の戦いと揶揄（やゆ）されることも多いため、選挙キャンペーンでは「ブッシュ」の名前を前面に押し出さない戦術をとった。

　ブッシュ氏「大統領になる権利は経歴や党派、家系などで決まるものではない。誰の順番というものではなく、誰もが受けられる試験なんだ」

　ブッシュ氏の出馬表明で共和党から立候補したのは１１人となった。抜き出る存在がいない中、指名争いが激しさを増すことになる。