アメリカのブリンケン国務長官は29日、イスラエルとイスラム組織ハマスによる交渉をめぐり、イスラエルが「非常に寛大な提案」を行っているとして、ハマスに受け入れるよう求めました。

ブリンケン国務長官は29日、パレスチナ自治区ガザ地区をめぐるイスラエルとハマスによる交渉について「イスラエルが非常に寛大な提案を行っている」と述べました。その上で「ハマスが正しい決断を下すことを期待する」と述べ、提案を受け入れるよう求めました。

ロイター通信などによりますと、交渉でイスラエルは第1段階として人質33人の解放と40日間の戦闘休止、第2段階として恒久的な停戦について協議することなどを提案しているということで、ハマスの対応が焦点です。

こうした中、複数のアメリカメディアは、ICC＝国際刑事裁判所がイスラエル政府高官やハマスの指導者らに逮捕状を出す準備を進めていると伝えました。ネタニヤフ首相らが、ガザ地区への人道支援物資の搬入を妨害したことなどが罪に問われる可能性があるということで、「交渉に影響が出る恐れがある」としています。

これを受けて、アメリカ政府は、「ICCがこの案件を捜査することを支持しない」などとして、懸念を示しています。