イスラム組織ハマスは、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区北部で支援物資を待つ人に向けて発砲し、112人が死亡したと発表しました。イスラエル軍は威嚇射撃をしたことは認めた一方、多くの死傷者はトラックにひかれたためだとしています。

ハマス側は先月29日、イスラエル軍がガザ地区北部で支援物資を待つ人々の列に向けて発砲し、これまでに112人が死亡、数百人がケガをしたと発表しました。

これに対しイスラエル軍は、上空から現場を撮影した映像を公開した上で、支援物資を積んだトラックにひかれ、数十人が死傷したとしています。また、イスラエル軍は、暴徒化した群衆に対して、威嚇射撃をした事実は認めた一方、「国際法に則って行動している」としています。

こうした発表を受け、アメリカのバイデン大統領は、事実関係を確認中だとしながらも、イスラエルとハマスの間の休戦に向けた交渉に影響が出るだろうとの見方を示しました。

一方、イスラエルのネタニヤフ首相は、交渉について、「ハマス側が非現実的な要求をしてきていて、合意に歩み寄ろうとしていない」と、ハマス側をけん制しました。