北朝鮮中央軍事委員会 「重大な問題」承認 戦術核の配備指示か
北朝鮮の国営テレビは朝鮮労働党の中央軍事委員会で戦争抑止のための「重大な問題」を承認したと報じました。映像では、朝鮮半島とみられる地図が確認でき、韓国を狙った戦術核兵器の配備を指示したとの見方もでています。
朝鮮中央テレビは、23日まで3日間行われた党中央軍事委員会の拡大会議の映像を放送しました。会議を指導した金正恩総書記は、「いかなる敵にも圧勝する自衛力を打ち固めて祖国の尊厳と人民の安泰を守らなければならない」と強調しました。
会議では、軍の前線部隊の作戦任務に「重要軍事行動計画」を追加するとした上で、「戦争抑止力を強化するための重大な問題」を承認したということです。
映像では、モザイク処理されていますが、朝鮮半島とみられる地図を前に議論する場面が確認できます。
韓国・聯合ニュースは「戦術核兵器を最前線に配備し運営するための任務を与えた」と分析した上で、「有事の際は韓国の軍事施設などに対する先制攻撃の指針も与えた可能性がある」と指摘しています。
北朝鮮としては、地図が映る場面をあえて公開し、核弾頭を搭載する短距離弾道ミサイルの実戦配備を示唆することで、韓国を強くけん制する狙いがあるものとみられます。