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露で戦勝記念日祝う軍事パレード 侵攻から3回目 現地から記者リポート

2024年5月9日 19:58
露で戦勝記念日祝う軍事パレード 侵攻から3回目 現地から記者リポート

ロシアのモスクワで、第二次世界大戦の戦勝記念日を祝う軍事パレードが行われました。ウクライナ侵攻開始から3回目となります。 モスクワから東郷達郎記者の報告です。

プーチン大統領は演説で、ウクライナ侵攻をめぐって、西側の脅威から国を守ると宣言しました。

プーチン大統領
「ロシアは非常に困難な転換点を迎えている。ロシアを脅かすことは誰にも許さない。ロシアの戦略軍は常に戦闘態勢にある」

プーチン大統領は“状況が困難だ”と認めつつもウクライナ侵攻の正当性を強調し、攻勢を強める姿勢を明確にしました。

しかし、軍事パレード自体は、この2年、縮小を続けていて、ことしも現役の戦車は1両もなく、3年目に入ったウクライナへの侵攻が、影を落としているのは間違いなさそうです。

――Q.そのウクライナ侵攻、今後、ロシアはどう動くのでしょうか?

ロシアとしては、アメリカの追加支援が本格化する前にできるだけ占領地を拡大しておきたい考えとみられます。

ロシア軍はこのところ、ウクライナ東部の集落を掌握したと相次いで発表するなど、攻勢を強めています。ウクライナの総司令官も4月、ロシア軍の部隊には「戦勝記念日までに東部の要衝を占領するよう指示が出ている」との見方を示していました。

またロシア軍は、国境を接する北東部ハルキウ州への攻撃も繰り返しています。プーチン大統領は、ロシア本土を守るための“緩衝地帯”が必要だとも主張していて、ハルキウ州の制圧を視野に入れている可能性があります。

さらにプーチン大統領は6日、「戦術核兵器」、つまり小型の核兵器の訓練の準備するよう指示を出しました。これはフランスのマクロン大統領がウクライナへの派兵をにおわす発言をしたことに対する威嚇で、西側へのけん制のトーンを一段、上げたと言えそうです。