“危険思想の持ち主”と7年前まで…仏テロ
フランス南部・リヨンの郊外で日本時間26日夕方、イスラム過激派によるとみられるテロがあり、1人が死亡、2人がケガをした。捜査当局は男1人を逮捕し、調べている。現場のフランス南東部・リヨン郊外から小島康裕記者が伝える。
事件があったのは日本時間の午後5時前のことで、男が乗った車が工場に突っ込み爆発が起きた。1人が死亡、2人がケガをしている。現場には、頭部が切断され文字が書かれた遺体が残されていた。
捜査に近い関係筋によると、亡くなったのはこの近郊の運送会社の経営者で、容疑者はその従業員だという。容疑者についてはリヨン近郊に住むヤシン・サリという名前の35歳の男と発表された。前科はないものの、7年前まで危険思想の持ち主として警察が把握していたという。
関係筋によると、現在、サリ容疑者と妻を事情聴取しているが、現場で犯行に及んだのはサリ容疑者1人とみているという。サリ容疑者が被害者の経営者の男性と一緒に現場を訪れた可能性もあり、慎重に捜査している。
現場にアラビア文字の書かれた旗もあり、バルス首相は、「イスラム過激派によるテロ」だと断定している。背景については今後の捜査ということになる。