AIIB「設立協定」署名式 年内発足へ
中国が主導するAIIB(=アジアインフラ投資銀行)の「設立協定」の署名式が29日に行われ、年内に発足する見通しとなった。
署名式は29日午前、中国の北京で行われ、各国の代表が組織の規約となる「設立協定」に署名した。中国の楼継偉財政相は協定署名の意義を強調した。
「設立協定への署名は、AIIB設立の重要な一里塚だ」-楼財政相は年末までに正式に発足させ、早期に運営を始める考えを示した。ただ、57の創設メンバーのうち、フィリピンやデンマークなど7か国は29日の署名を見送った。中国側は「これらの国の国内での手続きが間に合わなかったため」だと説明している。
中国は1000億ドルの資本金のうち297億ドルあまりを出資し、議決権の26%以上を持つ。重要事項の決定には75%以上の賛成が必要なため、事実上の“拒否権”を持つことになる。日本とアメリカは、現時点での参加を見送っている。