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AIIB発足へ 中国が事実上の“拒否権”

2015年6月29日 17:55
AIIB発足へ 中国が事実上の“拒否権”

 中国が主導するAIIB(=アジアインフラ投資銀行)の「設立協定」の署名式が29日、行われた。年内に発足する見通しだが、中国は単独での「拒否権」を持つことになる。

 署名式は中国の北京で行われ、創設メンバーのうち50か国が組織の規約となる「設立協定」に署名した。年内に正式発足する見込み。

 習近平国家主席は署名式を終えた代表団と会談し、意義を強調した。

 習近平国家主席「きょうの署名式はAIIB設立に向けた歴史的な一歩だと思う。ここまで来られたことをうれしく思う」

 そして、「AIIBを専門的で効率の高い組織に作り上げ、アジアと世界経済の促進に貢献したい」と意欲を示した。

 中国は1000億ドルの資本金のうち297億ドルあまりを出資し、議決権の26%以上を持つ。重要事項の決定には75%以上の賛成が必要なため、事実上の“拒否権”を持つことになる。ただ、フィリピンやデンマークなど7か国は29日の署名を見送った。フィリピン財務省は「時間をかけて慎重に検討している」とコメントしている。