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市民生活に影響は? ギリシャ銀行休業

2015年6月29日 18:47
市民生活に影響は? ギリシャ銀行休業

 EU(=ヨーロッパ連合)との支援交渉が事実上決裂し、財政破綻の危機に陥っているギリシャでは、週明け29日から資本規制が始まった。預金の引き出しなどが制限されている。アテネから小島康裕記者が中継。

 ギリシャ最大の銀行の本店には、口座を持つ預金者が集まっている。発表された資本規制では、今週は銀行窓口は休業し、ATMでしかお金が下ろせない。集まっている預金者たちはキャッシュカードを持っておらず、預金を引き出せないという。

 預金者「最低だ。税金やローンを払って生活していかないといけないのに」

 公表された資本規制では、EUなどが求める改革案への是非を問う国民投票の翌日(来月6日)までギリシャのすべての銀行は休業する。ATMではお金を下ろせるが、1日1人1口座あたり60ユーロ(約8100円)までに制限される。

 銀行へ取材に行くと、シャッターは閉まったままで、本来24時間利用できるATMもまだ動いていなかった。ATMは準備を整えて29日正午から利用できるようになるということで、長い行列が見込まれる。

 Q:市民生活にはどんな影響がでているか?

 29日朝のところはこの辺りの商店も通常通り営業しているが、今後の状況は不透明。一方、29日朝のヨーロッパの株式市場が全面安となっていて、ロンドン株式市場では2%ほど下がるなど荒れて始まっている。

 破綻の瀬戸際まで追い込まれた状況で、チプラス首相は28日のメッセージで、EUやECB(=ヨーロッパ中央銀行)などに対して、短期的な支援延長についての新たな要望書を送ったことを明らかにした。

 一方、最大の支援国ドイツは、メルケル首相が主要政党を集めるなど、ユーロ圏各国も今後の対応を協議している。

 メッセージの中でチプラス首相は、恐怖こそがおそれるべきものだと国民に平静を保つよう訴えたが、悪循環を止めることができるかどうか、残された時間も手段も多くはない。

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