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米・キューバ、54年ぶり国交回復で合意

2015年7月2日 6:48
米・キューバ、54年ぶり国交回復で合意

 アメリカのオバマ大統領は1日、キューバと54年ぶりに国交を回復することで合意したと発表した。今月下旬には大使館も再開する見通しで両国の関係は歴史的な転換点を迎えた。

 オバマ大統領「アメリカがキューバと国交回復で正式に合意したことを発表する」「キューバ政府と人との関係正常化に向けた歴史的な一歩であり、アメリカの近隣国との新しい時代の幕開けだ」

 両国のトップが交わした親書では、今月20日に双方が大使館を再開するとしている。また、夏にはケリー国務長官がキューバの首都ハバナを訪問する。

 アメリカでは、人権問題などで隔たりの多いキューバとの国交正常化には反対論もくすぶっているが、オバマ大統領は首脳会談を実現させるなど、自らのリーダーシップで合意にこぎ着けた。

 一方のキューバ側もこの日、声明を発表したが、「何よりも経済制裁の全面解除が不可欠だ」と述べている。国交回復をテコに、低迷する経済の打開を図りたいキューバに対し、アメリカが制裁をいつ、どのように解除するかが当面の課題となる。

 半世紀以上続いた関係断絶の時代はこれで終わりを告げる。オバマ大統領にとっては歴史的な外交上の成果となる。