ＥＵ（＝ヨーロッパ連合側）が求める財政再建案を受け入れるかどうかを問うギリシャの国民投票は開票が終了し、反対が賛成を大きく上回った。今後の支援再開を巡る交渉は、さらに難航が予想される。

　ギリシャの国民投票は日本時間の６日午前９時前に開票が終了し、財政再建案への反対が６１．３１％、賛成が３８．６９％となり、賛成に２０ポイント以上の大差をつけた。

　結果を受け、チプラス首相は勝利宣言した。

　チプラス首相「（ＥＵ側との）交渉により力を入れ、緊縮に縛られない公平な合意を目指す」

　また、チプラス首相は「あすから交渉のテーブルに戻る」と述べ、ＥＵ側との交渉を急ぐ考えを示した。

　一方、アテネ市内では先行きへの不安から深夜にも関わらずＡＴＭに長い行列ができた。

　反対多数の結果を受けて、チプラス首相は６日朝、各政党の代表と会談する予定。一方、最大の支援国であるドイツのメルケル首相は６日、パリを訪問し、オランド大統領と対応を協議する。７日にはユーロ圏の首脳会議が行われることが決まった。

　ユーロ圏財務相会議のデイセルブルム議長は「ギリシャの未来にとって今回の結果は非常に残念」と声明を出していて、今後の交渉が難航することは間違いない。