中国株価急落 終値、前日比5.9%下落
中国・上海市場では8日、一時、前日に比べて8%以上、値を下げた。金融当局はこれ以上の動揺を防ぐための対策を打ち出したが、思うような効果を発揮していない。上海証券取引所前から高井望記者が中継。
当局の政策発表後も株価は上がらず、総合指数の終値は7日に比べて5.9%の下落となった。上海と深セン(「土」へんに「川」)の市場では、上場企業の半数近くが取引を停止する異常事態となった。投資家からは、「売りたいのに売れない」という声も聞かれる。上海市場では去年7月に、外国人投資家の株式売買が解禁されたのに加え、金融緩和で国内の個人投資家が増え、株価が高騰した。しかし、先月中旬、当局が個人投資家の規制の強化を発表してから値を下げはじめ、ここ3週間で約30%以上、急落している。
事態を重く見た中国人民銀行は、「金融リスクが発生しないよう最低限のラインを守る」という声明を発表。当局は、株式市場の運営会社を通じて日本円で5兆円規模の融資を行い、株価の下支えを支援していく意思を示した。しかし、さほどの効果を発揮しておらず、ある市場関係者は「大きなインパクトはない。下落傾向は続く」という見方を示している。