ＭＥＲＳの感染が広がった韓国で外務省の高官が２０日、ソウルに駐在する各国の外交官向けの説明会を開き、ＭＥＲＳが終息に向かっているという認識を示した。

　韓国外務省の高官は「新たな感染者は今月５日以来、１５日間発生していない。感染が疑われる患者がいる可能性はほとんどない」と述べ、韓国のＭＥＲＳが終息に向かっているという認識を示した。

　韓国ではＭＥＲＳ発生以降、市民が外出を控えるなど消費が冷え込んでいて、中央銀行にあたる「韓国銀行」は、今年の経済成長率の見通しを、４月時点の３．１％から２．８％に下方修正した。

　今月と来月の外国人観光客の予約は、去年の同じ時期に比べて８割以上減っており、外務省の高官は「韓国での観光は安全だということを知らせてほしい」と訴えた。