国威PR 中国・北京で大規模軍事パレード
中国の北京で3日午前から日本との戦争の勝利から70年を記念する大規模な軍事パレードが行われている。中国が建国記念日以外で軍事パレードを行うのは初めてで、習近平国家主席は「日本の軍国主義のたくらみを徹底的に打ち砕いた」と強調した。会場から中村光宏記者が中継。
習主席は、車に乗って北京のメーンストリートにずらりと並んだ戦車や兵士らを視察している。天安門前は大勢の人々で埋め尽くされ、音楽やかけ声で盛り上げている。軍事パレードには、1万2000人の兵士や軍用機約200機が参加。中国国産の戦車やミサイルなどが披露され、8割以上が新型の装備になるとみられている。
習近平国家主席は3日午前11時半過ぎ、演説で「我々の偉大な勝利は、中国を植民地化するという日本のたくらみを徹底的に打ちくだいた。この偉大な勝利であらためて中国は世界での地位を確保した」と述べた。習主席はまた、30万人の軍隊の人員を削減することを発表した。
天安門の上では、習主席の横にロシアのプーチン大統領、韓国の朴槿恵大統領らが一緒に観覧する姿も見られた。また江沢民元国家主席など往年の指導者も姿を見せた。その一方で、欧米の主な国の首脳や日本政府関係者は出席を見送った。
3日の軍事パレードについて、ある日中関係筋は、「中国の田舎も含め津々浦々に、習主席の権力掌握をアピールできる格好の舞台だ」と、指摘していた。また世界各国からの招待客らを前に国際社会に貢献する大国としての中国の存在をアピールして、国威発揚を図る狙いがあるものとみられる。