ハンガリーから移送…難民らの一部が独到着
内戦が続くシリアなどからの難民や移民がヨーロッパに殺到している問題で5日、ハンガリーから移送された難民らの一部がドイツに到着した。
ハンガリー政府が首都・ブダペストなどに集まっていた難民らを国境までバスで移送する措置を取ったことを受け、オーストリアには5日、数千人が入国。列車でオーストリア国内を移動し、約400人はすでに最終目的地であるドイツに到着した。一方、ブダペストでは依然として数百人が残っていた。新たなバスも予定されておらず、約1000人が再び歩いて国境を目指す事態となっている。
こうした中、EU(=ヨーロッパ連合)は5日、ルクセンブルクで非公式の外相会議を開き、対応策を協議した。会議後、EUのモゲリーニ上級代表は、難民の保護や国境の管理、さらには難民らが出発するアフリカや中東の国々との協力など、5つの分野の対応強化で合意したことを明らかにした。モゲリーニ上級代表は「難民たちは特定の国にではなく、ヨーロッパに来ているのだ」と述べて、各国が協力する必要性を強調している。