国連に核兵器廃絶求める決議案 日本が提出
世界の軍縮について話し合う国連総会の委員会で20日、日本政府が核兵器廃絶を求める決議案を提出し、初めて日本語の「HIBAKUSHA」という言葉を盛り込んだ。
日本政府が提出した決議案は、核兵器の使用が「非人道的な結末」をもたらすとして世界の指導者や若者に「被爆地」を訪問して「被爆者」からの話を聞くよう求めるもの。
日本は毎年、決議案を提出しているが、今回初めて、日本語の「HIBAKUSHA」という言葉を盛り込んだ。一方、被爆地についての表現では「広島、長崎」とは明記しなかった。
日本は、今年5月のNPT(=核拡散防止条約再検討会議)で合意文書に「広島、長崎への訪問」を促す文言を明記することを目指したが、中国の反対で実現しなかった経緯がある。
日本政府関係者は「『広島、長崎』の言葉を抜くことで、より多くの国からの賛同を得たい」と話している。政府は国連総会で来月上旬に採択することを目指している。