シリア会議「アサド大統領処遇」溝埋まらず
シリアの内戦収拾を目指して関係国が一堂に会する会議が30日、オーストリアで開かれたが、最大の焦点だったアサド大統領の処遇については合意に至らなかった。
欧米や中東など17か国の外相らが参加した会議で各国は、国連が関わって停戦や選挙を目指すことなど、9項目の合意文書を発表した。一方、アサド大統領の処遇をめぐって、欧米側はシリアの新たな体制に参加させない考えを示したのに対し、ロシアは反対し、溝は埋まらなかった。
アメリカ・ケリー国務長官「アメリカは、アサド大統領がシリアを統治する道はないと考えている」
ロシア・ラブロフ外相「今後のシリア国家の成り行きと同じように、アサド大統領の将来はシリア国民が決めるべき」
関係国は2週間以内に協議を再開する予定だが、会議にはアサド政権に影響力を持つイランも参加しており、内戦の終結に向けて事態を打開できるかが焦点。