米中の国防トップが会談“軍艦航行”以来初
南シナ海で中国が領海と主張する海域にアメリカが軍艦を航行させて以来初めて、アメリカと中国の国防トップが直接会談した。
アメリカのカーター国防長官と中国の常万全国防相は3日、マレーシアで約1時間にわたって会談した。会談でカーター国防長官は「アメリカは国際法が認めるところであればどこでも、飛行、航行する」と述べ、中国が領海だと主張する南シナ海の人工島付近での作戦を継続すると伝えた。
また、カーター国防長官は中谷防衛相とも会談。中国による南シナ海での力を背景とした現状変更の試みに反対の立場で一致した。
4日に開かれるASEAN(=東南アジア諸国連合)など18か国による会議でも南シナ海問題が議題の中心になるとみられるが、経済的な結びつきから中国への配慮を求める国もある。マレーシアのヒシャムディン国防相は「ASEAN以外の国が緊張を増幅させないのが重要だ。南シナ海を汚さないでほしい」と話していて、会議後の共同宣言でどのように言及するかが焦点。