スー・チー政権誕生へ 軍の支配に終止符
ミャンマーで歴史的な政権交代が起きることになった。ミャンマー政府は11日夜、8日に行われた総選挙での敗北を認め、アウン・サン・スー・チー氏が率いる最大野党に政権を移譲すると発表した。
8日に行われた総選挙ではスー・チー氏が率いる「国民民主連盟」が圧勝し、議会全体の過半数を制する見込みとなった。これを受けてミャンマー大統領府は11日夜、「有権者の判断を尊重し、混乱のないよう政権を移譲する」という声明を発表し、敗北を認めた。
25年前に行われた総選挙では、軍が結果を認めず政権の座にすわり続けたが、今回、軍事政権の流れをくむ政府が政権の移譲を認めたことで、半世紀におよぶ軍の支配に終止符が打たれることになる。
スー・チー氏は憲法の規定で大統領にはなれないが、自らが政権を主導する意志を示しており、「スー・チー政権」の誕生が確実となった。
これに先だって、スー・チー氏は、テイン・セイン大統領との面会を求めた。政権交代へ向けて協力を求め、混乱を避ける狙いがあるものとみられる。