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“首謀者”の男 一時ギリシャにいた?

2015年11月20日 12:08
“首謀者”の男 一時ギリシャにいた?

 パリの同時多発テロで19日、事件の首謀者とみられているアバウッド容疑者がパリ郊外での制圧作戦で死亡していたことがわかった。会見したフランスの内相は、テロ事件の3日後に初めて、アバウッド容疑者の動向に関する情報を得たことを明らかにした。

 検察当局は、18日にパリ郊外で起きた治安部隊と武装グループの銃撃戦の末、発見された少なくとも2人の遺体のうち1人が同時多発テロの首謀者とみられているアバウッド容疑者だったと発表した。指紋の照合で身元が特定されたという。

 カズヌーブ内相「13日の同時多発テロの後、16日になって初めて、EU域以外の情報筋からギリシャにいたと聞いた」

 一方でカズヌーブ内相は、テロ事件の3日後に初めてEU(=ヨーロッパ連合)域外の国の情報機関から、アバウッド容疑者がギリシャにいたとの情報を得たことを明らかにした。

 フランス政府は当初、事件はシリアからの指令を受けて行われたとの見方を示していたが、アバウッド容疑者は、警戒の目をかいくぐってフランスに潜入していたことになる。

 また捜査当局は、アバウッド容疑者が今年の春以降にヨーロッパで発覚した6件のテロ未遂事件のうち4件に関与したほか、過激思想の若者たちを指導・訓練していたと指摘した。