パリ同時多発テロ“首謀者”の死亡を確認
フランスのパリで起きた同時多発テロの首謀者とみられている男が、18日に治安当局と武装グループの間で起きた銃撃戦の際に死亡していたことがわかった。
フランスの検察当局は、治安部隊と武装グループの銃撃戦の末、発見された2人の遺体のうち1人が同時多発テロの首謀者とみられているアバウッド容疑者(27)だったと発表した。指紋の照合で身元が特定されたという。
フランス・カズヌーブ内相「フランスはテロ撲滅に向けあらゆる手を打つ」
カズヌーブ内相は成果を強調したが、去年、シリアにわたったアバウッド容疑者は警戒の目をかいくぐってフランスに潜入していた。動向を把握したのはテロ事件の3日後だったという。
アバウッド容疑者が潜伏していた地区の住民からは不安の声も聞かれた。
潜伏先近くの住人「これで終わりではない。まだ他の容疑者もいる」
一方、アバウッド容疑者が以前住んでいた、ベルギーのモレンベーク地区ではテロ事件の首謀者とは異なった人物像が聞かれた。
アバウッド容疑者を知る人「(死んだかどうかは)知らない。よくしつけされた子で話も上手で近所の人とも関係もよかったです。いつも挨拶をしていました」
捜査当局はアバウッド容疑者が4月以降にヨーロッパで発覚した6件のテロ未遂事件のうち4件に関与したとみている。