「人民元」 準備資産の割合で「円」上回る
IMF(=国際通貨基金)は日本時間の1日未明、中国の通貨「人民元」を来年10月からドルや円と並ぶ「主要通貨」に採用することを発表した。
IMFには経済危機に陥った加盟国に融資を行うための準備資産があり、その資産はドル、ユーロ、円、ポンドの4つの「主要通貨」で構成されている。IMFは先月30日の理事会で、来年10月からこの「主要通貨」に中国の人民元を新たに加えることを決めた。
「通貨が自由に取引できるか」など主要通貨になるための条件を人民元が満たしたと判断したもので、準備資産に占める割合はドル、ユーロに続き3番目で、日本の円を上回る。
IMF・ラガルド専務理事「人民元の採用は、ここ数か月、数年の取り組みの中で重要な一里塚だ」
国際社会からいわば“お墨付き”を得た形で、人民元は今後より幅広く使われる可能性がある一方、一層の自由化も求められることになる。