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“慰安婦”在宅起訴の教授「人権に反する」

2015年12月2日 15:40
“慰安婦”在宅起訴の教授「人権に反する」

 いわゆる従軍慰安婦についての研究で、元慰安婦の名誉を傷つけたとして韓国の検察に在宅起訴された韓国人研究者が2日、韓国・ソウルで会見し、検察の起訴は人権に反すると抗議した。

 会見した韓国・世宗大学の朴裕河教授は、問題となった著書「帝国の慰安婦」について、元慰安婦の名誉を傷つける意図はないと強調した。

 世宗大学・朴裕河教授「私の本が元慰安婦を非難したり、おとしめる理由がない」

 韓国の検察は慰安婦について、「日本軍の兵士と同志的な関係だった」と表現した記述が虚偽にあたるとしている。朴教授は、「日本の一員として動員されたという意味であり、日本に謝罪と補償の責任があることを明確にする目的だった」と主張し、検察の起訴は人権に反すると抗議した。

 初公判は今月14日に開かれる。

 朴教授の起訴をめぐっては、韓国でも有識者らから、「国家が表現の自由を制限できるという前例を作るものだ」と抗議する声があがっている。