平和賞受賞団体“対話で解決”重要性訴え
ノルウェーの首都・オスロで10日、ノーベル平和賞の授賞式が行われた。受賞したチュニジアの団体は、テロが相次ぐ国際情勢に触れ、「対話」で問題を解決する重要性を訴えた。
ノーベル平和賞を受賞したのは、チュニジアの4つの団体からなる「国民対話カルテット」。様々な勢力の調整役としてチュニジアの民主化プロセスを促進、「アラブの春」以降、中東各国が混乱する中、例外的に民主化を一定の成功に導いたことが評価された。
4団体の代表は「今回の受賞はチュニジアの経験を世界に示す機会だ」「多様性や違いがある中で、平和に共存するため、対話を進めなければならない」などと述べ、中東や北アフリカにおける民主化や、対話の重要性を強調した。また、パリの同時多発テロなどに触れ「国家同士が対話を行い、テロとの戦いを最優先にしなくてはならない」と指摘。テロが相次ぐ昨今の国際情勢を象徴するスピーチを行った。
ノーベル委員会のフィーベ委員長も、「今年の平和賞は、まさに平和のための賞だ」と述べ、賞の授与でチュニジアの民主化を後押しし、中東全体の安定につなげたい考えを示した。