ジカ熱…南北アメリカ大陸全域に拡大の恐れ
頭の小さい赤ちゃんが生まれる「小頭症」との関連が指摘されている感染症の「ジカ熱」について、WHO(=世界保健機関)は南北アメリカ大陸全域に感染拡大の恐れがあるとして注意を呼びかけた。
「ジカ熱」はシマ蚊が媒介する感染症。軽い発熱や頭痛などの症状で数日で治るということだが、妊婦が感染すると、頭の小さい赤ちゃんが生まれる「小頭症」をもたらす例が多く報告されている。
WHOは25日、「ジカ熱」の感染地域がカナダとチリを除く南北アメリカ大陸全域に広がる恐れがあると発表した。特に今年8月、オリンピックが開催されるブラジルでの流行が深刻で、小頭症の新生児が急増し、去年10月以降、3893件が報告されている。
日本の厚生労働省は、妊婦に対し、中南米の14か国(ブラジル、コロンビア、エルサルバドル、フランス領ギアナ、グアテマラ、ハイチ、ホンジュラス、マルティニーク、メキシコ、パナマ、パラグアイ、プエルトリコ、スリナム、ベネズエラ)への渡航を慎重に検討するよう呼びかけている。