オバマ大統領が晩餐会に 和やかムードも…
現職のアメリカ大統領として88年ぶりにキューバを訪問中のオバマ大統領は日本時間22日午前、ラウル・カストロ国家評議会議長との晩餐(さん)会に臨んだ。和やかなムードも演出されたが、人権問題などで溝があることも浮き彫りになった。
首都ハバナの革命宮殿での晩餐会は、両首脳が席を並べ、ミシェル夫人らも1つのテーブルを囲んで行われた。生演奏の音楽に合わせオバマ大統領がリズムを取るなど和やかな雰囲気となった。
これに先立つ首脳会談で両首脳は、国交正常化への取り組みをさらに進めることで一致した。しかし、アメリカが繰り返しキューバに改善を求めている人権問題について、オバマ大統領は「深刻な相違点が残っている」と述べた。
オバマ大統領「きょうは新しい日だ。キューバの人々には自らの将来を決める権利があり、そうした民主主義のためにアメリカは引き続き声をあげていく」
これに対して、カストロ議長は「我々は人権を守っている」と押し返した。その上で、経済制裁の全面解除を強く求めた。
カストロ議長「キューバの経済発展と市民生活にとり、経済制裁は最大の障害だ。制裁解除なくして真の国交正常化はない」
これに対し、オバマ大統領はキューバとの輸出入禁止措置はいずれ解除されるとしたものの具体的な時期には触れなかった。