米海軍 南シナ海で3回目の艦船“航行”
アメリカ海軍は10日、南シナ海で中国が埋め立てて造った人工の島の12カイリ以内に艦船を航行させた。人工の島で軍事化を進める中国をけん制する狙い。
海軍の艦船は10日朝、中国が人工の島を造っている南沙諸島のファイアリークロス礁周辺の12カイリ以内を航行した。この周辺海域は、中国やベトナムなどが「領海」だと主張している。
航行した理由について国防総省は、「国際法に反して、航行の権利を制限しようとする中国、台湾、ベトナムに異議を申し立てるため」と説明し、中国だけを名指しすることは避けた。
しかし中国は、人工の島に軍用機も運用可能な滑走路を整備したり、軍事用のレーダーを設置しているとして、アメリカは繰り返し懸念を伝えている。
アメリカ軍が、南シナ海の人工の島などから12カイリで、艦船を航行させるのはこれが3度目で、軍事化を進める中国をけん制する狙いがある。