米政府、トイレ使用論争で指針 論争拡大も
アメリカ政府は13日、心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の子どもには、心の性に応じてトイレの使用を認めるよう指示する指針を出した。保守派は強く反発しており、論争が拡大しそうだ。
ホワイトハウス・アーネスト報道官「今回の通達は指針を求める各地の学校からの要請に応じたものだ」
この指針は、全米の公立学校に向けたもので、心と体の性が一致しない「トランスジェンダー」の子どもには、心の性に応じてトイレの使用を認めるよう指示している。これは、性差別を禁じる連邦法に基づいたもので、従わない場合には連邦政府の補助金が打ち切られる可能性もある。
保守派は「トイレでの性犯罪の危険を生む」などと反発を強めており、一部の州知事は早速、指針に従わないと表明した。
この問題をめぐってはノースカロライナ州で出生証明書と同じ性別のトイレを使うよう義務づけた州法の合法性をめぐり、連邦政府と州政府が互いを提訴するなど、社会を二分する論争となっている。今回の指針により対立は深まるとみられる。