オーストリア大統領選 難民“容認派”勝利
難民や移民の受け入れを最大の争点にオーストリアで行われた大統領選挙の決選投票は、23日、受け入れ容認派の候補が大接戦の末、極右政党の候補を下し勝利した。
オーストリア大統領選で23日、難民受け入れ容認のファンデアベレン候補が225万4484票、難民受け入れ反対のホーファー候補は222万3458票で、ファンデアベレン候補が当選した。受け入れに反対する極右政党・自由党の候補を約3万票の僅差で破った。ファンデアベレン候補は23日、「私は国家元首として国の最大の利益を考えて行動する」と述べ大きく二分された世論の融和に努める考えを示した。
容認派の勝利について、フランスのバルス首相は「オーストリアがポピュリズムや過激主義を拒否したことに安堵(あんど)した」と歓迎しているが、極右政党が接戦に持ち込んだことは右派勢力が存在感を増しているヨーロッパ諸国で反難民感情を刺激する可能性もある。