中国を訪問している国連の潘基文事務総長は７日、南シナ海の領有権をめぐる国際的な司法機関の判断が来週、示されるのを前に、中国側に対して平和的に解決するよう求めた。

　南シナ海をめぐっては、中国が人工の島を埋め立て領有権を主張しているのに対しフィリピンが提訴していて、国際的な司法機関・仲裁裁判所が裁定を来週の１２日に出す予定。中国を訪れている国連の潘基文事務総長は７日、中国の王毅外相と会談し、南シナ海問題について、中国側に平和的な解決を求めた。

　国連・潘基文事務総長「私は王外相に対し、すべての関連国は意見の違いを平和的方法で解決するよう強調した」

　その上で、「事態の悪化は、地域の安全保障を危険にさらすことになる」と述べた。

　一方、中国は仲裁裁判自体に反対し、参加していないが、王毅外相は、「一方的に仲裁裁判を進めることは、平和的な解決に役立たない」と主張している。