イギリスのキャメロン首相の後任を決める保守党の党首選挙は、候補者として絞り込まれていた２人のうち１人が撤退した。これを受け、メイ内相が１３日に、２６年ぶりの女性首相に就任することになる。

　保守党の党首選挙は、メイ内相とレッドサム・エネルギー担当閣外相の一騎打ちとなっていたが、１１日、レッドサム氏が突然撤退を表明し、メイ氏の党首就任が決まった。

　メイ内相「保守党の新党首に選ばれ光栄です。ＥＵからの離脱はもう決まったこと、離脱交渉を成功させます」

　メイ氏は１３日に、エリザベス女王から新首相に任命される見通し。メイ氏は５９歳で主要ポストである内相を６年間務めるなど政治経験が豊富。メイ新首相誕生へのニュースを受け、ロンドン市場では期待感からポンドが上昇するなどその手堅い手腕に期待が集まっている。

　しかし、ＥＵに対しての離脱通告についてメイ氏は「年内は行わない」と述べるにとどまっており、いつ通告するのか明らかにしていない。

　イギリス経済の先行きに不透明感が漂う中、メイ氏が今後の道筋をいつ、どうやって示すのかをマーケットは注視している。