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中国「比との交渉通じ南シナ海問題を解決」

2016年7月13日 13:55
中国「比との交渉通じ南シナ海問題を解決」

 南シナ海問題で中国の主張を否定した仲裁裁判所の判決について、アメリカが「判決は法的拘束力がある」としたことに、中国が強く反発している。

 12日の判決は、中国が南シナ海ほぼ全域に主権が及ぶとしていた「九段線」について、「歴史的に権利を有するという根拠はない」と否定した。

 アメリカ国務省のカービー報道官は12日、「判決は最終的なもので法的拘束力がある。関係国全てに挑発的な言動をしないよう促す」と述べて中国をけん制した。

 これに対し、中国外務省は声明を出し、「違法な判決を使って騒ぎ立てているのはアメリカで、断固として反対する」とした上で、「南シナ海の問題で緊張をあおる言動を慎むべきだ」と反発している。

 中国政府は13日に記者会見し、南シナ海での中国の主権を改めて主張するとともに、交渉を通じてフィリピンと南シナ海問題を解決すると今後の方針を発表した。中国政府は12日、南シナ海での資源の共同開発などについても言及していて、フィリピンとの対話に積極的な姿勢を見せている。

 一方、南シナ海で中国と領有権を争うベトナムは、判決を歓迎する声明を出した。シンガポールやインドネシアは、中国を念頭に、緊張を高める行為を自制し、国際法に沿った平和的解決を訴えるにとどめている。

 ただ、中国と経済的な関係が強いカンボジアのフン・セン首相は判決を受け入れない考えで、ASEAN(=東南アジア諸国連合)として一致した対応をとれるかは不透明。

 また、国連の潘基文事務総長の報道官は、「地域の緊張を高める行動を避けるべきだ」として中国を含む関係国の自制を求めている。

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