「アメリカが第一」トランプ氏指名受諾演説
アメリカ大統領選に向けた共和党大会は、大統領候補に指名されたトランプ氏が指名を受諾する演説を行い、4日間の日程を終えた。会場から田口舞記者が伝える。
大会はさきほど閉会したが、会場には今も高揚感が残っている。演説は予定を大幅にオーバーして1時間以上続き、ここ40年で、大統領候補の受諾演説では最も長い演説となった。
その中でトランプ氏が強調したのは、アメリカの利益が最優先という「アメリカ第一主義」だった。
トランプ氏「アメリカがまず第一だということ。グローバリズムではなくアメリカニズム(アメリカ第一)が信条だ」
トランプ氏はこの信条をもとに、オバマ政権の失策で失われた雇用回復や治安改善を進めると訴えた。一方、大半を占めたのが、オバマ政権で国務長官をつとめた民主党のクリントン氏への攻撃だった。
トランプ氏「クリントン氏が残したのは、死、破壊、テロ、そして弱さだ」
また、クリントン氏がアメリカの外交を担当するようになってから、「アメリカと世界は安全からほど遠くなった」と批判した。
トランプ氏にとって一世一代の演説、しかし目新しいメッセージや政策の具体性には欠けた印象だった。今回の党大会でも「分裂」が印象づけられた共和党が団結できるのは、「クリントン氏への批判だけ」とやゆされる現状を反映した演説となった。