ブラジル議会上院 ルセフ大統領の罷免決定
リオデジャネイロオリンピックが閉幕したばかりのブラジルで8月31日、議会上院がルセフ大統領を罷免することを決定した。パラリンピック開幕が迫る中、政治を巡る混乱が続いている。
ルセフ大統領は政府会計の不正処理に関わった疑いが持たれ、今年5月から職務停止中。大統領の弾劾裁判を続けてきたブラジル議会上院は8月31日に採決を行い、罷免に必要な3分の2を超える61人の賛成で、ルセフ大統領の罷免を決定した。大統領の罷免はブラジル史上初めて。
これを受け、テメル大統領代行が大統領に就任した。
一方、ルセフ前大統領は会見を開き、罷免手続きが「憲法上の正当性を欠いている」と批判した。ロイター通信は、ルセフ前大統領の弁護士が決定を不服として最高裁に上訴する意向を示したと伝えている。
ブラジルではルセフ前大統領の支持者が弾劾裁判に反発して連日デモを行っており、パラリンピック開幕を1週間後に控え、混乱が続いている。