米・オバマ大統領と英・メイ首相が初会談
G20に合わせた首脳外交が活発化している。アメリカのオバマ大統領は4日、7月に就任したイギリスのメイ首相と初めて会談し、強固な同盟関係を継続していくことを確認した。中国・杭州から近野記者がリポート。
会談を終えた2人の首脳はアメリカとイギリスの長年にわたる「特別な関係」に揺るぎはないことをそろって強調した。
オバマ大統領「イギリスほど強固なパートナーはいない。その関係が続くことを確実にしたい」
メイ首相「アメリカは特別なパートナーで、自由などの価値を共有する長年の同盟国だ」
アメリカとしては国民投票によりEU離脱が決まったイギリスが不安定化し、両国の足並みが乱れることは避けたいところだった。外交デビューとなるメイ首相との初めての直接対話で過激派組織「イスラム国」やテロとの戦い、シリア情勢や経済成長など重要な課題をひととおり議論し、変わらぬ協力と結束を確認したのはひとまず安心材料といえる。オバマ大統領はこれを受け、イギリスのEU離脱がスムーズに進むよう全面的に協力する姿勢も伝えた。
ところでイギリスは前政権のもとで中国との経済関係を深めてきたが、メイ首相は中国企業が関係する原子力発電所の建設計画の承認を延期し、中国側が反発している。アメリカとの協力を確認したメイ首相は習近平国家主席とも会談する。
中国というもう一つの大国との間では、どのような関係を築いていくのか、その手腕が問われることになる。