南シナ海問題への対応が焦点 【記者中継】
ラオスで開かれているASEAN(=東南アジア諸国連合)の首脳会議は最終日の7日、議長声明の取りまとめを目指す。南シナ海問題への対応が焦点となる。ラオス・ビエンチャンから生野真吾記者が伝える。
日本時間7日午前11時半現在、大詰めの協議が行われているとみられるが、南シナ海問題をめぐり、中国にASEANとして一致したメッセージを打ち出せるかは不透明な状況。
声明では、南シナ海の情勢について「深刻な懸念」を示す一方で、中国の南シナ海での主権を否定した仲裁裁判所の判決には言及しない見通し。中国と経済的な結びつきの強い国などに配慮し、ASEANの結束を優先した形。また、海上での不測の事態に備えたホットラインの設置など、中国との協調姿勢も盛り込まれる。
また日本時間7日午後には、安倍首相とASEAN首脳による会議が行われる。安倍首相はこの中で、南シナ海問題について中国が仲裁裁判所の判決を尊重すべきだと主張する方針。また、中国の海洋進出に対抗するため、ASEAN各国の海上警備能力強化に向けた支援を続けていく考えを表明する方針。