韓国、反対うけ「THAAD」設置場所変更
韓国国防省は、北朝鮮の脅威に対応するための迎撃ミサイル「THAAD」の設置場所について、地域住民の反対を受け、当初の予定地から付近に住民が少ないゴルフ場に変更した。
アメリカの最新式迎撃ミサイル「THAAD」は、北朝鮮の弾道ミサイルへの防衛のため、韓国への配備が決まっている。
THAADは当初、南部星州郡の韓国軍基地に設置される予定だったが、国防省は30日、郡内にあるゴルフ場に設置場所を変更することを決定した。
当初の予定地をめぐっては、付近の住民が「THAADのレーダーが人体に影響を及ぼす」などとして反対運動を行い、自治体も再検討を要望していた。
こうした地域世論に配慮して、周辺に住民が少ないゴルフ場に設置場所を変更したもの。
国防省は「敷地取得などの実務を進め、来年中の配備を目指す」としている。
これに対し中国外務省は30日の会見で、配備に「断固反対する」と従来の姿勢を示したうえで、「必要な措置を講じて、国家の安全保障の利益と地域の戦略バランスを守る」と話し、対抗措置をとることも示唆した。